羽田空港

パワースポットめぐり -羽田空港-
「進化する、翼」

2010年10月21日。
新国際線旅客ターミナルが開業したこの日。
「羽田」の通称で親しまれているこの空港は、正式名称「東京国際空港」へとさらに一歩近づきました。
東京の名の通り、千葉県に位置する成田空港に比べて都心へのアクセスが恵まれているため、今後は国際線利用客が大幅に増加することが予想されています。
敷地面積は、じつに大田区全体の3分の1。
1931年の開港以来日本最大でありながら常に進化しつづけている空の玄関です。

羽田空港内には緑が効果的に配置され、フライト前後の疲れをやさしく癒してくれます。
非日常の場所でありながらもホッと安心して呼吸ができる場所になりたい。
「エコエアポート」としてのそんな使命感は空港内だけにとどまらず、地中熱を生かした冷暖房など地球環境や周囲の住民にもこまやかな配慮がなされています。
この空港が目指しているものは、新しさだけではありません。
すじ雲をイメージして造られた新国際線ターミナルには江戸の町並みが再現され、いまにも神事が執り行われそうなほどに美しい江戸舞台までもがあります。
近代建築の随を集めたまわりの景観が、原始的な朱色を鮮やかに照らし出します。
そしてこの朱色は、鳥居の色をあらわしているようにも見えます。
第二次大戦後、羽田空港がアメリカ軍の支配下に置かれた苦難の時代。
強制退去を命じられた周辺住居はことごとく軍によって撤去されてしまいましたが、穴守稲荷神社の大鳥居だけはその難をのがれ、羽田空港と周囲の人々を守りつづけたのです。
その鳥居も1999年には地元住民の有志により800mほど移設され、空港の更なる発展のためにその地をゆずることになりました。
この舞台はきっと、大鳥居への感謝の気持ちなのかもしれない。
そう思った瞬間、よりいっそうこの場所が身近に温かく感じられました。

空港という場所は、とても不思議で特別な空間です。
旅立つ故郷でありながら、新しい世界の入り口であり、目的地でありながら、通過点でしかありません。
昼と夜、さまざまな表情と感情、出会いと別れが交錯する空間。
ひとの感情がこれほどまでに揺れ動く空間も、ほかにはないでしょう。
進化しつづける羽田空港が、ずっと変わらず見つめつづけるもの。
それはわたしたちの存在そのもの。
どんなに進化しても変わらない、人間というドラマそのものです。
今日も誰かがどこかへ旅立ち、誰かがここへ帰ってきます。
新しい羽田空港という、大きな翼を授けられたわたしたち。
それぞれの空にどんな軌跡を描くのか、きっとそれは、この場所だけが知っています。
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